旅の記録ガイド

旅行の記録を自動で残す方法(iPhone)— 無料の標準機能とアプリを正直に比べる

2026年10月2日  ·  高島 彬(Shiori Studio)

先に立場を書きます。私は旅行記録アプリ「ずぼ旅」の開発者です。このページでは、iPhoneで「何もしなくても旅の記録が残る」方法を、無料の標準機能から順に並べます。自分のアプリも比較に入れますが、ほかの方法で足りる人には、そちらを勧めます。

結論

比較表

2026年10月2日に、AppleとGoogleの公式ヘルプ、App Storeの表示で確かめた内容です。

方法何が残るか過去の分日本で費用主な弱点
写真アプリの地図位置情報付きの写真・ビデオの撮影地ある(写真が残っていれば)使える無料撮らなかった場所は残らない
利用頻度の高い場所と経路最近訪れた場所・頻度・時間・経路(Appleの説明)最近の分使える無料旅の記録として見る方法の案内がない
Appleマップ「訪問した場所」訪れた店などの場所なし(オンにした後から)提供なし無料日本では使えない
Googleマップのタイムライン訪問履歴と経路(端末に保存)なし(オンにした後から)使える無料初期設定はオフ・位置情報「常に」が必要・パソコンでは見られない
自動記録アプリ(例:ずぼ旅)ずぼ旅は国・都道府県・市区町村と日付(道のりは残さない)ずぼ旅は写真の位置情報から復元使えるずぼ旅は無料DL+買い切り¥800位置情報「常に」が必要・残るものはアプリごとに違う

1. 写真アプリの地図(無料・標準)

何が残るか:位置情報(GPSデータ)が埋め込まれた写真とビデオの撮影地です。

過去の分:あります。位置情報付きの写真が残っていれば、何年前の旅でも地図に出ます。

見方:写真アプリの「ライブラリ」→ 並べ替えとフィルタのボタン →「地図を表示」。旅行ごとに見るなら「コレクション」→「旅行」で、写真の位置情報をもとにまとめられた旅行中の写真を見られます。

弱点:写真を撮らなかった場所は残りません。位置情報の無い写真も地図に出ません。そうした写真には、写真を開いて「その他」ボタン →「情報を調整」→「位置情報を調整」で場所を付けられます。行った国や都道府県を数える機能は、Appleの説明にはありません。

これから撮る写真に位置情報を残すには、「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」で、「カメラ」に位置情報の使用を許可しておきます。

写真から行った国を一覧にする方法は、iPhoneの写真から行った国を調べるにまとめています。

2. 利用頻度の高い場所と経路(無料・標準)

何が残るか:Appleの説明では、最近訪れた場所と、その場所をどのくらいの頻度でいつ訪れたか、そこまでの経路です。同じApple AccountでiCloudにサインインしているデバイスの間で、エンドツーエンドの暗号化で同期されます。

過去の分:「最近」の分です。どのくらい前まで残るかは、Appleの説明に書かれていません。

場所:「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「システムサービス」→「利用頻度の高い場所と経路」(iOS 18までのユーザガイドでは「利用頻度の高い場所」)。

弱点:Appleはこの情報を、写真のメモリーや予測経路などのパーソナライズに使うものとして説明しています。旅の記録として一覧で見たり、書き出したりする方法は、私が確認したユーザガイドには書かれていません。消す手順(同じ画面の「履歴を消去」)は案内されています。

3. Appleマップの「訪問した場所」(日本では提供なし)

iOS 26で加わった、レストランや店など訪れた場所をマップに残す機能です。ただし、Appleの「iOSとiPadOSで利用できる機能」で対象になっているのは32の国と地域で、日本は入っていません(2026年10月2日確認)。オンにする前の過去も入りません。

くわしくはAppleマップの「訪問した場所」が日本で使えない理由と、代わりに旅を残す方法に書きました。

4. Googleマップのタイムライン(無料・Googleアカウントが必要)

何が残るか:訪問履歴と経路です。Googleのヘルプによると、ログインしている各デバイスに自動で保存されます。パソコンのGoogleマップではタイムラインを使えず、スマホのGoogleマップアプリで見ます。

過去の分:タイムラインは初期設定でオフで、オンにしてからの分が残ります。

設定(iPhone):Googleマップアプリで、プロフィール写真またはイニシャル →[タイムライン]→ その他アイコン →[位置情報とプライバシーの設定]。[位置情報サービスがオン]になっているか確かめ(なっていなければ[位置情報]を[常に]に)、[タイムラインがオフ]→[オンにする]。アプリのバージョン6.93以降が必要です。

弱点:位置情報を「常に」許可する必要があります。データは端末ごとです。機種変更に備えるには、暗号化したバックアップをGoogleのサーバーに置く設定があります(使うには自動削除をオフにします)。自動削除(3か月・18か月・36か月)を設定していると、古い分は消えます。

書き出しもできます。プロフィール写真またはイニシャル →[設定]→[個人的なコンテンツ]→[タイムライン データをエクスポート]で、location-history.json というファイルになります。書き出したファイルから行った国を数える方法は、Googleマップのタイムラインから行った国を数えるにまとめています。

5. 自動記録アプリ

アプリを開かなくても、位置情報を使ってこれからの移動を残すアプリです。何を残すかは、アプリによって大きく違います。

アプリ名と説明は2026年10月2日にApp Store(日本)で確認したもので、どれもダウンロードは無料です。手で塗るタイプも含めた比べ方は旅行記録アプリの比較にあります。

ずぼ旅の場合(私のアプリです)

対応はiPhone・iPad(iOS 17以降)です。Android版はGoogle Playで公開しています(機能と更新時期はiPhone版と異なる場合があります)。

App Storeでずぼ旅を見る

よくある質問

自動で記録すると、バッテリーは減りますか?

方法によって違います。写真アプリの地図は、撮影したときに写真に付いた位置情報を使うだけです。Googleマップのタイムラインは、正確な位置情報を定期的に端末に保存する仕組みだとGoogleは説明しています。ずぼ旅はiOSの「大幅な位置情報の変更」を使っていて、Appleの開発者向けの説明では、この方式は低電力とされています。実際の減り方は端末や移動の量で変わるので、気になるときは「設定」→「バッテリー」で、アプリごとの使用状況を確かめてください。

インストールする前の旅も残せますか?

自動で記録する方法の多くは、オンにしてからの分しか残りません。過去の旅を取り戻す手がかりになるのは、主に位置情報付きの写真です。写真アプリの「地図を表示」で見られるほか、写真から旅を復元するアプリ(ずぼ旅もその一つです)や、写真をブラウザの中だけで読んで行った国を数える無料の「行った国カウンター」があります。

プライバシーは大丈夫ですか?

保存先がそれぞれ違います。Appleの「利用頻度の高い場所と経路」は、エンドツーエンドの暗号化で同期され、Appleは読み取れないと説明されています。Googleマップのタイムラインは端末に保存され、バックアップをオンにすると、暗号化されたコピーがGoogleのサーバーに保存されます。ずぼ旅は記録を端末の中だけに保存し、地名を調べるために座標を地図サービスへ送ります。アプリを選ぶときは、App Storeのプライバシー表示も確かめてください。

位置情報を「常に」にしないと記録できませんか?

アプリを開いていないときも記録する方法(Googleマップのタイムライン、ずぼ旅など)は、位置情報を「常に」許可する必要があります。抵抗がある場合は、写真の位置情報を使う方法や、行った場所を自分で塗るタイプのアプリが向いています。

Androidでも同じことができますか?

写真アプリ、利用頻度の高い場所と経路、Appleマップの「訪問した場所」はiPhoneの機能です。Googleマップのタイムラインは、Androidでも使えます。ずぼ旅にもAndroid版があり、Google Playで公開しています(機能と更新時期はiPhone版と異なる場合があります)。

自動の記録は、ビザの日数などの証明に使えますか?

使えません。このページの方法は、どれも公的な記録の代わりにはなりません(ずぼ旅も同じです)。ビザや滞在日数の確認には、パスポートのスタンプや航空券などを使ってください。

出典(2026年10月2日確認)

このページについて。上の出典を2026年10月2日に読んで書きました。AppleやGoogleの手順・名称が変わったら、確認日を入れて直します。掲載したアプリから、お金や見返りは受け取っていません。事実の誤りがあれば shiori.sutudio@gmail.com までお知らせください。